相依性

Interdependence


私の芸術活動は「線」という造形要素を基盤とし、様々な素材や表現方法を行き来します。

制作に入る時は、無心を目指し、身体の持つリズムだけを頼りに線を重ね合わせていきます。
すると次第に概念が彫刻され、作品が立ち現れてくるという感覚を持ちます。


「相依性」とは、全ての存在は相互に依存して成り立ち、その本質は「空」だと説いた仏教思想です。
制作で得た直感を頼りに発展させてきた「線」への意識や「概念を彫刻する」といった感覚は、相依性の思想と多く重なります。
制作を通して、存在とは何かという哲学的な問いを探求し続ける事が、私が芸術活動を続けている理由なのかも知れません。